2024/04/01
NHK BSスペシャル
4月4日(木)夜11:25~NHK BSスペシャルにて、近年アンコールで取り組んでいる研究の一部を紹介する番組が放送される予定です。 「デジタル・アイ 新発見続々! 考古学×可視化テクノロジー」乞うご期待!
2024/03/26
サンボー・プレイ・クック遺跡群の環濠と溜池調査
昨年3月の調査に引き続き、都城環濠の一部で発掘調査を行い、また遺跡群内に散在する溜池でのボーリング調査を行いました。7世紀初頭に造営されたと考えられる、東南アジアでも最初期の複合的な宗教施設群が成立した背景となる支持基盤の様相を明らかにすることが大きな目的です。寺院地区に隣接する都市の築造年代、利用期間、都市内外の土地利用状況を解明するために、都市の外郭をなす環濠と、水管理の要であったと考えられる溜池やダム施設を対象として調査を行いました。
2024/03/12
バンテアイ・チュマール遺跡群の調査開始
アンコール遺跡群より北西に170km、タイとカンボジアの国境をなすダンレック山脈の南に20km程に位置する謎多き遺跡群バンテアイ・チュマールでの本格的な調査を開始しました。 バンテアイ・チュマール遺跡群はバイヨン寺院と双璧をなす12から13世紀にかけてのクメール都市であり、中央寺院の周辺には都市規模での痕跡が多数確認されています。 カンボジア政府は世界遺産の推薦準備も進めており、顕著な普遍的価値の潜在性を検証するために各方面からの研究が進められつつあり、また近年では遺跡修復や整備も急速に進展しています。 しかしながら、遺跡群の空間的・時間的な広がりを研究する試みは限られており、今後数年かけて総合的な調査を行いたいと考えています。
2024/03/02
アンコール・トム発掘調査
アンコール遺跡群の中核をなす12世紀後半に築造された都城アンコール・トム内の寺院西トップ近傍にて発掘調査を行いました。長年にわたって西トップ寺院の調査と修復工事を進めている奈良文化財研究所との共同調査であり、調査手法や技術、道具においていろいろと学びの多いものでした。
2024/01/28
先端技術で遺跡を見る:TV番組撮影
テレビ番組の撮影にてカンボジア内のアンコール遺跡、サンボー・プレイ・クック遺跡、クーレン山中の遺跡を回り、各所の専門家からのご案内をいただきました。 先端技術の利用によって考古学的遺産の研究や保存への新しい取り組みを紹介する内容です。特に航空測量調査や地上撮影型のLiDAR、地下探査、GISといった技術の利用について紹介するものです。
2024/01/15
トスカーナ地方の歴史都市巡り
2023年の年末より、ローマからフィレンツェにかけて、トスカーナの歴史的町並みを巡りました。チヴィタ、モンタルチーノ、ピィエンツァ、シエナ、ヴォルテーナー、サンジャミアーノ、ピサを訪れ、生きた歴史的景観と建築と芸術と料理を堪能する旅となりました。
2023/12/18
筑波大学世界遺産学学位プログラムは、エジプトのアレキサンドリア近郊に位置するエジプト日本科学技術大学(E-Just)における遺産科学プログラムと連携して教育プログラムを実施しています。近年は、新型コロナウイルスによる渡航制限等があり、オンラインによる合同ゼミを年に2回程度実施していましたが、このたび現地訪問を伴うプログラムを実施することができました。 筑波大学からはエジプト学を専門とする肥後先生と私が今回訪問し、E-Justでのゼミに参加した他、この機会に両校を接続して双方の学生が研究発表を行うオンラインでの合同ゼミを行いました。また、E-Justにおける遺産科学プログラムでは、来年からAcademic MasterとPhDコースを開設するための検討が進められており、新たな枠組みでの協力体制について検討しました。
2023/12/04
文化庁調査官からの講義シリーズ
文化財保護の歴史や政策の展望、国内の文化財や世界遺産にまつわる最新の諸問題や試みについて文化財調査官よりご講義いただく「遺産保護行政論」を行いました。 文化財鑑査官をはじめとして、記念物の各類型と世界遺産を担当される計9名の調査官より2日間にわたって対面とオンラインでの講義をしていただきました。今年度からは、文化遺産に関連する教育プログラムを有する国内大学の聴講生も参加できるかたちで実施しました。
2023/12/02
浅草寺修理工事現場の見学
浅草寺と歴史的建造物保存技術協会によるご厚意で、重要文化財である浅草寺伝法院の客殿・玄関・書院等の保存修理工事の現場見学の機会をいただきました。修理工事は2016年に開始され、2028年までの10年以上にもおよぶ期間で予定されており、計5棟の近世、近代建造物の修理が進められています。
2023/11/24
Yen Tu仏教遺産の視察
ベトナムのハノイ北方に位置するYen Tu山系を拠点として、13~14世紀の陳王朝は国教としてTruc Lam仏教を形成しました。ベトナム政府はこの仏教遺産群をユネスコ世界遺産として推薦する準備を進めています。来年2月の推薦書提出を前に、推薦資産の保全管理状況や推薦書の記載内容に関する助言を目的として現地を視察する機会をいただきました。約1週間の期間で、Quang Ninh、Hai Duong、Bac Giang州に位置する構成資産約20か所を巡りました。

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